お散歩も、いつも日の高い昼間ばかりとは限りませんよね。時には、シゴトが早く終わったのでちょっと散歩でもして帰ろう...という気分のときもあったりするでしょう。じつは、そんな時分のお散歩って、とってもラッキー。なぜなら、夕日というすばらしい被写体にめぐり合えるからです(天気が良ければの話)。しかも夕景は、夕日ばかりか夕日によって照らされたモノや人、街角をも魅力的なシーンに変えてくれます。ひょっとしたらそういう現場に居合わせるあなたも、人々の目には とってもミリョク的に映っているかも?

そんな夕暮れの街角は、なぜか私たちをノスタルジックで切ない気分にさせてくれます。それは、残り少ない日照時間を刻一刻と費やしながら沈みゆく太陽に、切なさを感じざるを得ないからでしょうか。あるいは、一日の終わり(実際には まだ長い夜があるのだけれど)に、無意識のうちに 今日の反省と明日への希望を促されるからでしょうか。今でこそ見かけませんが、その昔(クサイ)青春ドラマで若者が夕日に向かって「バカヤロー!!」と叫ぶシーンが有名でしたが、その夕日に向かって叫ぶ心理も 何となく理解できる気がします。

私は、今でも夕景の街を歩くと、やんちゃだった子供時代、日が沈むまで思いっきり外で遊んでいた日々の記憶が なぜだか思い起こされます。そして、日没と同時にくたくたになりながら家路に就くにもかかわらず、その足取りは軽く、一刻も早くあたたかい家に辿り着きたい一心だった記憶までもが蘇り、まさに時空を越えた夕景に出会える、私にとってはそんなセンチメンタルなひとときです。
きっと、夕日は 誰をも黄昏(たそがれ)させる不思議なパワーを発しているのかも知れませんね。
いずれにしても、茜色に染まる街角は、限りなく美しく、そして無性に切ないひとときです。そんな情景を、以前 このARTFOLIOで『斜陽の景(かげ)』という作品で掲載していましたが、今回 その作品を、「お散歩の達人」の街角写真館のひとつに場所を移しました。そして、写真の点数もボリュームアップして再掲載しましたので、ぜひご覧ください。撮影の舞台となった街は、以前住んでいた博多に加えて現在のテリトリー(東京都内)。これらの極めて庶民的な街角夕景に、少しでも共感していただけたら幸せです。

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